【高齢出産のリスク】

母親の年齢とともに増加する遺伝情報伝達ミス

高齢出産の心配のトップは、やはり子供の先天異常です。

 

原因はいろいろありますが、母親の年齢と関係が深いのは「染色体異常」です。

 

これについて簡単にまとめました。

 

染色体とは?

遺伝子情報はご存知のとおり、DNA(デオキシリボ核酸)という物質に記録されます。

 

これはらせん状の鎖のようなとても細長い物質です。

 

このDNAがくるくると折りたたまれた塊が染色体です。

 

染色体は、遺伝情報の発現と伝達を担う物質です。

 

塩素系の染料によく染まるので、19世紀の末に「染色体(chromosome)」と名付けられました。

 

染色体異常の仕組み

赤ちゃんは、両親から染色体を1本ずつもらい、2本でワンセットが正常です。

 

2本でワンセットが正常なのに3本になっているセットがある時、トリソミーという異常が起きます。

 

「トリ(tri)」とは「トリオ」「トリプル」などと同じで「3」の意味です。

 

トリソミーは染色体異常の代表です。

 

ヒトの場合、2本でワンセットの染色体が23セットあります。(常染色体22セット+性染色体1セット)

 

例えば、21番目の染色体のセットが3本になっている時、21トリソミー、すなわちダウン症を発症します。

 

代表的な染色体異常

21トリソミー(ダウン症候群)
  • 21番目の常染色体が3本あることで起きる
  • 吊り上がった目、低い鼻の童顔、小柄など、外見に特徴
  • たいてい知的障害を伴う
  • 成人できるが、40歳以降に高確率でアルツハイマー病を発症する
  • 先天異常の中でも発生率が高い部類
18トリソミー(エドワーズ症候群)
  • 18番目の常染色体が3本あることで起きる
  • 口蓋裂、小顎症、特徴的な指の重なりなどの外見上の奇形
  • 先天性心疾患、腹直筋ヘルニアなどの内臓の異常
  • 著しい成長障害と精神発達遅滞
  • 過半数が流産するが、出産に至るのは女児が多い
  • 9割は1年以内に死亡する
13トリソミー(パトー症候群)
  • 13番目の常染色体が3本あることで起きる
  • 口蓋裂、多指など外見的奇形のほか、脳奇形や心奇形はほぼ必発
  • 重度の精神発達遅滞
  • 1年以上生きられるのは1割以下

 

常染色体のトリソミーは上記3種以外は稀です。

 

生命活動に重大な支障をきたすために、ほとんど流産してしまうからです。

 

このほか、性染色体の異常でクラインフェルター症候群、ターナー症候群があります。